子どもも親御さんも、みんなの心を大切に

北山 俊介

からふるKids清水
児童指導員

2022年入社

あくまでも、主役はその子自身

この仕事で最も大切にしていることは、子ども本人の意思を尊重することです。私たちの事業所には、ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)などの診断を受けた子どもたちが通っていて、一人ひとり全く違う個性を持っています。興味のあることも、好きな遊び方も、コミュニケーションの取り方も本当にさまざまです。そんな中で、例えば親御さんから「文字を覚えてほしい」という要望をいただいたとき、私たちはその子の興味や特性に合わせて様々なアプローチを試みます。文字カードを使ったゲーム、好きなキャラクターの名前から始める、砂や粘土で文字の形を作る、歌に合わせて文字を覚えるなど、その子が「楽しい」と感じる方法を見つけていきます。本人に興味がなければ無理に押し付けることはしません。本人が「面白そう」「やってみたい」と思えるまで待つことが大切で、その子に合った関わり方を一から考えていくのです。この部分が非常に奥深く、やりがいを感じるところです。

親御さんの心にも寄り添って

子どもだけでなく、親御さんに向き合うのも私たちの大切な役割です。親御さんの多くは「将来はどうなるのか」という不安を抱えていらっしゃいますが、私たち職員は、将来に対する正解があるわけではありません。だからこそ大切になるのは、親御さんが抱えている不安や思いを聞かせていただき、一緒に頭の中や心を整理していくこと。実際に、「家では全然言うことを聞かなくて…」「他の子と比べてしまって辛い」といったお話をお聞きすることがあります。そんな時は、お子さんの小さな成長や良いところを一緒に振り返ったり、「今日はこんな風に楽しそうに遊んでいましたよ」とその日の様子をお伝えしたりすることで、親御さんが少しでも前向きな気持ちになれるよう努めています。限られた時間の中でも、子どもたちが楽しく安心して過ごせる環境を作ることで、ご家族全体をサポートしていけたらと思っています。

このページのトップへ